與五澤 憲一(よごさわ けんいち)
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ビジネスでは、新規顧客の獲得はもちろんのこと、いかに既存顧客に離れないでいてもらうのかが重要です。一度でも買い物をしてくれたお客様のほうが、別の商品やサービスにもお金を出してくれる可能性が高いからです。
また、顧客満足度が高ければ、定期購入をしてくれたり、さらなる高額商品を買ってくれたりしやすいです。
そのため、リピーターを作ることができるかどうかで、会社の売り上げは大きく変わります。一人当たりの顧客単価が大きくなるからです。
ただ、9割以上の企業は新規顧客のことばかりを考えてしまい、既存顧客を大切に扱っていません。フォローアップや新しいオファーをするための仕組みを確立していないのです。
商品が安かったり質が良かったりすれば、勝手にお客様が集まり、ファンになってくれると勘違いをしているのが大きな原因でしょう。
その一方で、繁盛している会社は既存顧客を大切に扱い、お客様一人一人の個人情報をまとめてあります。ここでいう個人情報とは、メールアドレスや名前に限らず、住所、電話番号などを指します。これをまとめたものを、「顧客リスト」と呼びます。
この顧客リストに対して、メールマガジンやDM(ダイレクトメール)などを送り、イベントの開催や新しい商品のオファー、新店舗開店などの告知をいつでもできるような体制を常に整えているのです。
つまり、顧客リストをしっかりと管理して、好きな時に告知をしたり商品を販売したりできる仕組みを確立しているということです。これにより、一瞬にして大きな利益を上げることができます。これを、「リストマーケティング」と呼びます。
この手法はマーケティングの基本であり、既存顧客をフォローするためには絶対に必要です。
しかしながら、ほとんどの会社はリストマーケティングをどのように行えば良いのかを知りません。
そこで本記事では、リストマーケティングについて徹底解説していきます。この手法は全てのビジネスに応用することができるため、あなたの会社に導入するだけで、今後のビジネスの展開が圧倒的に楽になるでしょう。
そのため、現時点で見込み客のリストを持っていない、あるいは顧客リストの概念すら分からない場合、読み進めても意味がないため、以下のページを事前に読んでおきましょう。
リストマーケティングとは
前述の通り、リストマーケティングとは、既存顧客のリスト(お客様の個人情報)に対して、再度フォローや新しいオファーをすることを指します。これにより、リピーターを飽きさせることなく、あなたのファンにすることができます。
つまり、既存顧客を減らすことなく、常にストックしておくことができるということです。

リストマーケティングを行うことで、常に既存顧客にフォローができるため、リピートしてくれやすくなります。これにより、1人あたりの顧客単価が上がり、お客様の数が少なくても確実に安定して売り上げを伸ばすことができるのです。
実際に、繁盛している会社の場合、「売り上げの8割」は「2割のリピーター」から生まれています。逆に言えば、その他、8割のお客様からは、たった2割の売り上げしかないのです。これを2:8の法則と呼んだり、パレートの法則と言ったりします。
パレートの法則については、以下の記事にて詳しく解説しています。
このことからも分かる通り、何度もあなたにお金を支払ってくれる既存顧客の重要性を理解できるはずです。
その点、リストマーケティングを行えば、新規顧客を簡単にリピーターに変えることができます。すると、新しいオファーを出すだけで、セミナーの集客や新商品の販売が驚くほど簡単になり、あなたのビジネスは安定していくでしょう。
たとえホームページや店舗が無くなったとしても、手元にリストさえあればすぐにでも売り上げを出すことも可能です。
このとき、お客様に対するアプローチの方法は、メールマガジンがおススメです。FAXDMやハガキで連絡をする場合、オファーを送るたびに莫大な費用がかかってしまうからです。
リストマーケティングはメルマガがお勧め
リストマーケティングを行う場合、顧客リストに対して定期的にオファーをしたり新着情報を流したりする必要があります。
接触回数が少ないと、選ばれるための候補に入ることができなかったり、忘れ去られてしまったりするからです。
ただ、毎回DMやFAXを利用していると、その都度経費がかかってしまいます。また、コストだけでなく、それ相応の労力も必要となります。これは顧客リストが増えていくほど大きくなってしまうため、かなりの負担です。
そこで、リストマーケティングにはメールマガジン(メルマガ)がお勧めです。
メルマガの場合、どれだけ配信しても料金はかかりません。また、たとえ顧客リスト(メールアドレス)が100万件あったとしても、一通分の文章を書き、ワンクリックするだけで全てのお客様に新情報やオファーを流すことができます。
つまり、「1対無限を実現することができる」ということです。テコの原理と同じように、小さな労力で最大の成果を生み出すことができます。
たとえ顧客リストが増え続けたとしても、管理をしたりオファーをしたりするコストや労力は常に変わらないのが最大の魅力です。そのため、費用対効果は圧倒的に良いです。
ただし、全てのお客様に対してメールマガジンを使うことができる訳ではありません。ターゲットとなるお客様の属性や配信する内容によっては、読まれなかったり、意味が伝わりづらかったりするからです。
顧客フォローは行っているビジネスに適した方法がベスト
たとえば、お年寄りを相手にする場合、メールを使いこなせない人は多いです。また、字が小さすぎるため、途中で読むことをあきらめてしまう可能性があります。
この場合、無理にメルマガを配信しようとはせずに、DMを活用したほうがよいです。実際に、家にご老人がいるご家庭の場合、毎日のように健康食品や健康器具のDMが届いていることに気付きます。
また、不動産会社のように、一度に大きな利益を上げることができる業種も同じです。DMでパンフレットや案内を送るほうが、反応率が良い場合もあります。
要は、ビジネスによって方法を使い分けなければいけないということです。
とはいえ、メールマガジンとDMではアプローチの手法が異なるものの、行うのは顧客リストの管理をすることに変わりはありません。そのため、一つの方法にこだわるのではなく、あなたが行っているビジネスに適した手法でお客様のフォローをするようにしましょう。
メルマガを活用したリストマーケティングの仕組み
リピーターを増やすということは、「一度でも利用してくれたお客様に覚えておいてもらう」こととイコールです。忘れ去られてしまった時点で、候補にすら入ることができなくなり、永遠に再利用してくれなくなってしまいます。
その点、リストマーケティングを行えば、お客様に忘れられてしまうリスクを最小限に抑えることができます。メルマガで定期的にアプローチすることで、既存客が「欲しい」と思った瞬間に適切な情報を届けることができるようになるからです。
たとえば、飲食店を経営している場合で考えてみましょう。お客様が「お腹が空いた」と考えたとき、定期的にメルマガを配信していれば常に選択肢に入ることができます。
たとえ今日選ばれないとしても、顧客が必要としたときに候補に入り、利用してもらえる確率が圧倒的に高くなるのです。
ただ、「マーケティング」という言葉を聞くと、難しいイメージをもってしまう方はたくさんいます。
しかし、リストマーケティングの仕組みはいたってシンプルです。
- リストを集める
- 顧客教育をする
- セールスを行う
リストマーケティングで行うのは、たったこれだけです。そのため、原理原則さえ理解することができれば、誰でも再現することができます。
順を追って解説していきます。
ステップ1:リストを集める
当然のことながら、リストマーケティングを行うためには、顧客リストが無ければ話になりません。新商品のオファーやアプローチなどを行おうとしても、お客様のアドレスを知らなければ配信することができないのは火を見るよりも明らかです。
ただ、ビジネスでは新規顧客の集客が最も難しいため、多くの企業はこれができないのです。
しかし、原理原則さえ理解することができれば、お客様を集めるのは簡単です。
新規顧客の集客に関しては、以下のページを見るだけで、誰でもお客様を集めることができるようになります。
名刺交換をした相手にメルマガを配信してはいけない
これは多くの方がやってしまいがちですが、名刺交換をした相手にメルマガを配信してはいけません。見込み客ではないからです。
中には、相手の許可なしにメールマガジンを配信し始める人がいますが、これは犯罪なので絶対にしないでください。
第三条 送信者は、次に掲げる者以外の者に対し、特定電子メールの送信をしてはならない。
一 あらかじめ、特定電子メールの送信をするように求める旨又は送信をすることに同意する旨を送信者又は送信委託者(電子メールの送信を委託した者(営利を目的とする団体及び営業を営む場合における個人に限る。)をいう。以下同じ。)に対し通知した者
また、たとえ名刺交換をしてくれた相手がメルマガの配信を許可してくれたとしても、送ってはいけません。迷惑行為以外のなにものでもないため、嫌われるだけだからです。
そもそも、名刺交換をした相手がメールマガジンの配信を了承してくれるのは、その場の雰囲気を悪くしないための社交辞令にすぎません。ここで勘違いをしてメルマガを送った瞬間に、あなたの知らないところで悪評が広がることでしょう。
そのため、後ろ指をさされたくなければ、あなたのビジネスに興味がある人を、自力で集める能力を身に着けてください。
これができないのであれば、メールマガジンの配信は諦めるしかありません。
ステップ2:メールマガジンにて信頼関係を築く
顧客リストを集めることができたら、メールマガジンを配信してお客様のフォローに入ります。
ただ、メルマガに「登録をしてから数ヶ月経過している人」と「登録をしてくれたばかりの顧客」では、知識量に大きなギャップが生じます。
そのため、登録直後のユーザーに対して、いきなり継続的にメールマガジンを読んでくれているお客様と同じメールを送っても理解するのは難しいです。
だからといって、新規顧客に対する内容を配信し続けていた場合、知識量が増えてきたユーザーにとっては得るものが無くなるため、登録解除をされてしまう可能性があります。
そこで、既存顧客と新規顧客の間にある知識の差を埋めるために、ステップメールを活用することをお勧めします。
ステップメールにて顧客教育を行う
ステップメールとは、お客様がメルマガに登録をしたその日から、1日目、2日目といったように、それぞれのユーザーに合わせて適切な情報を配信できるシステムのことです。

ステップメールを配信している最中は、通常のメールマガジンは配信されません。そのため、既存顧客と新規顧客に生じる知識量のギャップを埋めることができます。これが終わり次第、他のユーザーが受信している通常のメルマガに移行します。
すると、全ての既存顧客の知識レベルを同じ所まで向上させることができるため、その後のセールスやオファーが圧倒的に行いやすくなるのです。
さらに、ステップメールを活用することで、商品やサービスを売りやすくすることができます。
たとえば、美肌に関するエステサロンを経営しているパターンで考えてみましょう。メルマガに登録してくれたばかりのお客様に対して、いきなり「サロンに来てください」と言っても、誰一人として利用してくれません。この時点では必要性を感じていないからです。
そこで、ステップメールを配信して、「美肌を作る方法に関する役立つ情報」を配信し続けます。
すると、お客様は次第に興味を持ち始めるようになり、最後に「サロンに来てください」と言えば、利用してくれる可能性は高くなります。ステップメールを配信することで、「欲しい」という感情が日に日に大きくなっているからです。
これを「顧客教育」と呼び、先ほどの図の「教育期間」と書いてある部分で行います。顧客教育が終わり、購買意欲が高い顧客に対して、さりげなくオファーを出すだけで商品やサービスの種類に関係なく、簡単に売れていくのです。
これが、売り込まないセールスの本質です。
もちろん、ステップメールで無理やり商品を売ろうとする必要はありません。あくまでも、お客様を教育するための期間ということを念頭に置いておきましょう。
ただし、人は情報を得るほど購買意欲が高くなるため、必ずこの期間が必要になります。新規顧客を根強いファンにすることができるかどうかは、ステップメールで決まるといっても過言ではないため、有効活用するようにしましょう。
なお、新規顧客がどのようにしてファン化していくのかを詳しく知りたい場合、以下にあるコンテンツにて分かりやすく解説しています。ビジネスを行う上で必ず必要になる考え方なので、必ず読んでください。
お客様に送るのはセールス内容ではなく、有益な情報のみ
なお、メルマガで配信する内容は、セールスではなく有益な情報のみです。有益な情報とは、お客様にとって役に立つ情報のことを指します。
たとえば、美肌に関するエステサロンを経営している場合、以下のような情報をメールマガジンにして配信する必要があります。
- 肌荒れの原因を防ぐための食事について
- 今すぐに実行できる美肌を作るマッサージ法
- 美肌を作る適度な運動について
これらをメルマガにて配信することで、初めてお客様に読まれるようになります。
このとき、読者があなたから送られてくる有益な情報をもとに美肌効果が現れれば、「この人のノウハウは本物だ!」と思ってくれるようになり、売り込みをしなくてもエステサロンを利用してくれるようになります。
ここまで来れば、顧客教育が終わっているため、お客様にオファーを出すだけで大勢の人がサロンを利用してくれることでしょう。
一方、セールスばかりが送られてくるメルマガであった場合はどうでしょうか。得るものがないため、すぐに解約してしまうはずです。
しかし、メルマガを配信する側になると、この思考が抜け落ちてしまう人は驚くほどたくさんいます。顧客リストに対して、毎日のように売込みばかりをしてしまうのです。
その結果、誰にも読まれることのないメールマガジンになってしまい、リピーターを確保することができません。
このようなことに陥らないためにも、お客様が「欲しい!」といった感情になるまで、じっくりと顧客教育することを意識してください。
たとえば、新聞を取ると毎日のように朝刊と夕刊が届きますが、迷惑に感じる人はいないはずです。理由は単純であり、そこに求めている情報があるからです。だからこそ、月額費用を支払ってでも新聞を取るのです。
人は情報を求めています。この欲求を満たすことができて初めて、お客様はあなたに興味を持つようになり、ファンになってくれるのです。
これと同じように、メルマガでは売り込みはせずに、お客様の役に立つ情報を配信することだけを考えてください。すると、読者はメールが送られて来るのを楽しみにしてくれるファンになります。
ここまでいけば、たまにオファーをかけるだけで、新商品を売ったりセミナーの集客をしたりするのは簡単に行うことができるようになります。
ただし、メルマガは、業種によって連絡をする頻度やアプローチ方法は異なるため、注意が必要です。
業種によってオファーをする頻度は異なる
たとえば、飲食店であれば、定期的にオファーをかけても問題ありません。「ご飯を食べたい」といったニーズは、誰にでも毎日あるからです。
しかし、エステサロンや美容室の場合、毎日のようにセールスをされたら迷惑に感じてしまいます。
また、これが住宅や土地などの不動産になれば、一生に一度の買い物といっても過言ではありません。
そのため、お客様に商品やサービスのオファーを行う際のタイミングはしっかりと考える必要があります。これができなければ、お客様に嫌われてしまい、読まれることの無いメールマガジンになってしまうからです。
そうではなく、基本的にはお客様にとって役に立つ情報だけを配信するようにしてください。
これができるかどうかで、何度もリピートしてくれる優良顧客を獲得できるかどうかが決まります。ファンを作ることさえできれば、あとはどのような商品やサービスであっても簡単に売ることができるため、顧客教育に注力するようにしましょう。
ステップ3:セールスを行う
顧客リストを集め、教育が終われば、お客様は「あなたから商品を買いたい」という感情が高まっています。
なぜなら、毎日のように有益な情報を与えることで、ユーザーはあなたのことを営業マンではなく、「専門家」として見てくれるようになるからです。
そのため、後はあなたのタイミングにて、新商品のオファーやイベント・セミナーの集客の案内を流せば、メール一通で商品を販売したり、セミナーやイベント会場を満席にしたりできるようになります。
また、たとえ扱う商品が高額であっても、お客様は喜んで買ってくれるようになります。極端な話、言い値であってもです。
ただし、商品を販売する際は、最低限のテクニックがなければお客様にセールスの気配に気付かれてしまうため、嫌われてしまいます。
このようなリスクを防ぐために、以下の記事を熟読し、顧客に感謝されながら商品やサービスを販売する方法を習得しておきましょう。
まとめ
ビジネスで大きな成果を出している会社は、新規顧客の獲得はもちろん、既存顧客を大切に扱っています。何度もリピートしてくれる優良顧客を作ることで、会社の利益を大きくして、安定させているのです。
メルマガを活用したリストマーケティングを習得することができれば、たった1通のメールを送るだけで、人を集めたり商品を販売したりすることができます。そのタイミングは、あなたが決めることができるのです。
再度、あなたがやるべきことをここに記します。
- リストを集める
- 顧客教育をする
- セールスを行う
たったこれだけのことができるようになれば、あなたの会社は安定しながら拡大していきます。
既存顧客を大切に扱い、一生涯のお付き合いをするつもりでビジネスを行うことができれば、必ずリストマーケティングを成功させることができるでしょう。
ここで紹介した手法が、あなたのビジネスの繁栄に役立てば幸いです。
>>次のページでは、リストマーケティングを実践するためのブログの作り方を解説していきます